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袋井市/眼科/白内障/コンタクトレンズ

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静岡新聞に掲載

眼球打撲

17才の野球部の息子です。練習中に左目に打球が当たり、黒目が真っ赤で全く見えなくなり眼科でみてもらったら、出血がひどいので次回検査が必要といわれました。大丈夫でしょうか?

それはご心配でしょう。まず出血が減らないと、眼球の中の状況がわかりません。それで後日検査が必要といわれたのだと思います。出血でも角膜が真っ赤の場合は驚かれたでしょうが、数日でひくことが多いです。網膜が裂けて網膜剥離までおこしている眼底出血の場合は重症です。しかしその場合は超音波と電気反応でわかります。野球やサッカーボールによる打撲では強い圧力で眼球周囲の壁の骨折。眼球自体が破裂。虹彩の切断や散瞳。水晶体偏移や脱臼。眼底出血。網膜裂孔・黄斑円孔や網膜剥離。視神経症等々、病気のデパートといえる程です。鋭利な金属・針金・ガラス・木片など尖った物が眼球に突き刺さった場合や、グラインダー・草刈り機からの鉄片が眼球に入ってしまった場合など穿孔の方が失明する危険性が大きいです。しかし、打撲でも放置すると、重大な後遺症が残る場合もありますので、適切な治療が必要です。

閃輝暗点(せんきあんてん)

27才女性会社員です。パソコンの画面の中心の字が急に見えなくなり、その内ギラギラ光る歯車の半分の様なものが両目に出て次第に片側に歯車が拡大し、ニ三十分程で消えた後に偏頭痛が激しく起こるようなことが時々あります。何か眼や脳に異常があるのでしょうか?

閃輝暗点(せんきあんてん)と思われます。十代から高齢者まで様々な年代の方が受診されます。ストレスや食品等なんらかの引き金により、脳の片側視覚野の血管が収縮し、その刺激反応が周辺に拡散していくのが原因と思われております。偏頭痛はストレスで脳血管が収縮する状態が続いていると、あるとき急に拡張して起こるので、閃輝暗点は偏頭痛の前兆現象のこともあります。度々繰り返す場合は脳梗塞、脳の一時的血管収縮、脳の動脈の炎症や脳腫瘍なども否定できないので、神経内科や脳外科で詳しく検査した方がよいでしょう。偏頭痛は症状が激しくて鎮痛剤を頻繁に常用していると重症化する場合もあるので、よく医師に相談されて下さい。起きたら額を冷やす、後頭部のツボを押すなども一定の効果あるとのことです。睡眠、運動、食事など生活全体の改善も必要でしょうね。

眼の充血

50才の男性です。2ヶ月前、朝起きたら目が真っ赤になっていました。ただの充血だと思い、市販の目薬をさしたら自然に治りましたが、最近頻繁になるので心配です。何か病気の恐れはありますか。

一番多いのは、結膜下出血でしょう。赤い絵の具で塗ったように輪郭が明瞭なのが特徴です。原因はこすったり、外傷とか機械的刺激によることが多く、まれに咳、嘔吐、白血病その他出血傾向の病気によることもあります。
出血ではなく、充血の場合はいろいろな疾患が考えられます。結膜とは白目の表面の粘膜で、もともと炎症を起こしやすい場所ですから、ばい菌やアレルギーなどによるものが多いのですが、角膜の疾患や、強膜炎(深い層の炎症)や、虹彩炎(茶目の部分の炎症)で充血することもあります。翼状片や瞼裂斑など白目が盛り上がる病気があると時々かなりの充血をくりかえします。アルコール(飲酒)、血管拡張剤の内服、発熱性疾患、角膜の乾燥(就寝中に眼瞼が開いている)によることもあります。飲みすぎには要注意ですね。緑内障の急性発作でもかなり充血がみられます。市販の血管収縮する目薬で充血を収めてしまうと重大な病気の発見が遅れてしまうこともありますから眼科で検査したほうがよいでしょう。

斜視

1才の長女ですが、生後間もなく右眼がやや内側に寄っているのに気付きました。近くの眼科へ行ったら「治ることもあるので様子をみるように」と言われました。ところが最近ひどくなった様な気がします。どうしたらよいでしょう。

調節性内斜視と思われます。なるべく早めに斜視専門の先生に受診して下さい。生まれつきの遠視が強過ぎると、片側の眼球が次第に内寄りになり、その眼が弱視といって視力が低下したままになることがあります。まずは弱視の予防が先決です。遠視の場合は眼鏡を無理にでもかけさせて矯正し、弱視を予防します。そのうえで手術が必要か検討してもらいます。立体感覚は両眼視がないと獲得できません。眼鏡や手術で早く眼球の位置を正常化させ立体視を獲得させます。幼時期を過ぎてしまうと、たとえば10才頃、手術で眼の位置が治った場合でも立体視は得られないことが多いです。ですから様子を見ている時間はないのです。手術も複数回必要なこともあります。しかしできる限りのことを親として今やっておかないと、本人が変な目つきだと人から言われたり、弱視で一生悩むことになりかねません。内斜視は外斜視よりずっと治る確率が高いのですから。

近視

小学校5年生の息子が学校の視力検査で0.5といわれました。去年は1.2もあったのに、親としてショックでした。息子も神妙な顔をしております。これ以上悪くならないようにするにはどうしたらよいのでしょうか。

このような方々が視力検査の頃多く受診されます。ほとんどが近視による視力低下です。小児ではゲーム、大人ではパソコンとスマホが原因として目立ちます。現代社会を反映していますね。すなわち近くを長時間見続けるためです。近視の人は眼球が後ろに伸びていることが多く、環境要因と遺伝的素因が関係するといわれております。最近、強度近視と失明について多くの研究が行われるようになりました。社会的損失が大きいためです。強度近視では小学校からかなり近視が進行し始めており、将来 緑内障、網膜剥離、黄斑変性症、白内障、眼底出血などになりやすいことがわかってきました。近視予防用の特殊な眼鏡その他も研究中ですが、今のところ特に有効で安全確実な予防法がありません。したがって、勉強のときは明るいところで離す、スポーツするなどアウトドアに努めたほうがよいでしょうね。

視神経乳頭陥凹

眼底検査で「視神経乳頭陥凹異常」の指摘を受け、要精査の指示がありました。どのような異常で、どのような検査をするのでしょうか?

視神経乳頭とは聞きなれない言葉ですが、眼底の視神経が脳に出て行く出口である重要な場所です。通常は丸いお月様のような形で直径もわずか1.5ミリ程度です。正常な人でも乳頭の中央あたりに陥凹はよく認められます。しかし様々な病気で異常な陥凹の形が観察されております。最も多いのは慢性型の緑内障です。進行するにしたがって陥凹の大きさ深さが増大し、視野が狭くなっていきます。したがって緑内障の早期発見に欠かせないのが眼底検査ということになります。緑内障の診断には、視野検査が必要で、経過観察には眼圧測定も大切です。当院にもドックで陥凹を指摘され受診される方は多いのですが、視野検査の結果は緑内障ではなく脳内疾患を疑い、脳外科に依頼したところ、脳腫瘍や、脳梗塞など脳の様々な疾患が早期に発見されたこともありました。以上より、異常を指摘された場合は症状がなくても、なるべく早い内に検査だけは受けられたほうがよいでしょう。

はやりめ(流行性角結膜炎)

5才の息子が目やにと充血がひどいので眼科を受診したら、結膜炎といわれて目薬をもらいました。発熱と喉の痛みもあります。人にうつるのでしょうか?

アデノウイルスの一種による咽頭結膜熱と思われます。夏にやや多いので夏風邪とかプール熱ともいわれます。、はやりめ(流行性角結膜炎)の一種で確かに感染する病気です。空気感染ではなく、タオルや手で触れた場所からの接触感染です。気を付けてください。さて、結膜とは、まぶたの裏と白目の表面を覆う非常に薄い粘膜です。常に外界や自分からのばい菌や、アレルギー物質、紫外線、風による乾燥やほこりその他によって、人体でも炎症を起こしやすい場所です。つまり結膜炎にも多くの種類があるのですが、充血とめやに(眼脂)をともなうことも多いので即時の診断は困難なこともあります。即ち、ばい菌でも細菌、ウイルス、真菌、クラミジアその他あらゆる菌が結膜炎をおこすともいわれております。しかし感染力の強いのはアデノウイルス系です。その種類もなんと40以上ありますが、咽頭結膜熱はその中の一種で一、二週間以内にほとんど治ります。それまで幼稚園は休みましょうね。

眼瞼痙攣

56才の女性です。以前からドライアイといわれ眼科で点眼薬をもらっていましたが、半年程前からひどくまぶしくなり、両方のまぶたが痙攣して、明るい外にでると目が開きません。いつも瞼が下がっていて目を閉じている方が楽です。治るのでしょうか?

眼瞼痙攣の一種でメージュ症候群の可能性があります。顔つきが変だと思われ辛い病気ですね。瞼を閉じる眼輪筋の痙攣が過剰に起こることにより、目が開けられない状態になり、外や人前では特に悪化し生活上支障をきたします。精神科の疾患と間違われることもあります。中年女性に多い病気で、原因は、大脳の基低核や視床などの異常ともいわれておりますが不明です。疲労、ストレス、薬物、パーキンソン病、遺伝子の異常その他が考えられております。重症化すると治療は困難です。ボツリヌス毒素の注射治療がまずあげられますが再発や副作用がおこることもあります。眼輪筋の部分切除も行われますが根治は難しいようです。重症の場合は、これらと薬物療法を併用して治療することになると思いますが、長期を要します。眼瞼痙攣を起こす病気には、このほかにもいろいろあるので実際は診断が困難で、発症から長時間を経過してしまうことも多いと思われますから、異常と思われたらなるべく早めに眼科を受診されることをおすすめします。

高血圧と眼底出血

知人が急に片目が見えなくなって眼科へ行ったところ、高血圧症による眼底出血といわれたそうです。私も血圧が高いといわれたことがありますが、治療したほうがよいのでしょうか?

たしかに高血圧の人は眼底に動脈硬化による様々な異常がみられます。たとえば高血圧が長期間続くと、動脈の壁の平滑筋が収縮するので動脈が細くなって光ったり、太さが均一でなくなったり、固くなった動脈が静脈を圧迫して細くなったり、静脈が拡張蛇行したり、動脈瘤がみられることもあります。さらに進行すると眼底に出血が始まったり、動脈瘤が破裂して急に見えなくなったりします。
また、恐ろしいことに動脈の起始部で詰まると、出血がなくても10分か20分で失明してしまう網膜中心動脈閉塞症という病気も動脈硬化に関係があります。これらの病気は痛みを全く伴わないので、受診時点で手遅れのこともあります。
動脈硬化は長年の食べ物や生活習慣により、多かれ少なかれ全ての人に起こってくる現象ですから、早めに内科で診察を受けられるとよいでしょう。

眼の老化

45才の女性会社員です。前は遠くも近くもよく見えていたのですが、4,5年前から老眼が始まったり、白眼が濁ってきたり、まつ毛が少なくなったり、まぶたのしわ、たるみ、しみが目立ってきました。老化を遅らせるにはどうしたらよいのでしょうか?

不老長寿は人類永遠の課題ですね。近年老化予防の研究が進んできて、見た目の老化現象に関しては、様々な方法が開発されております。眼科でも老視(老眼)の治療に関する研究が行われてきました。老視とはピントを合わせる水晶体が加齢で固くなって近くが見にくくなる状態です。治療としては、水晶体を取って人口の多焦点レンズを入れたり、レーザーで角膜の形状を変えたり、角膜にピンホールのリングを埋め込んだりなどが考えられていますが、安全で簡単な方法はなさそうです。白眼の濁りに関しては、盛り上がってくる翼状片や、メラニン色素などの場合は治療可能です。まつ毛が少なくなってしまった場合、医療機関で出せる医薬品がでており一定の効果が確認されております。眼瞼のしわ、たるみ、しみ等は手術的に切除する場合もありますが、慎重に医師と相談された方がよいと思われます。日常生活でも紫外線の予防、栄養バランスをとるなど健康管理が必要でしょう。

眼瞼下垂

48才の女性です。以前よりまぶたが下がってきて、鏡を見ても眠そうにみえます。
年令のせいで仕方ないのでしょうか?毎日仕事でパソコンを長時間使っております。
コンタクトレンズも長年装用しております。何とか若返ってぱっちりした目にならないでしょうか?

確かに女性にとっては、いくつになっても輝いた瞳のままでいたいものですね。眼瞼下垂の原因は多数あります。しかし年令と状況から推測すると、まず眼瞼皮膚の弛緩(たるみ)、とコンタクトレンズ装用によるものが考えられます。眼瞼の皮膚の厚さはもともと個人差が大きいのですが、加齢により皮下のコラーゲン、弾性繊維、ヒアルロン酸や脂肪が減少して次第に薄くなり、たるんで瞼が下がって見えることがあります。また、コンタクトレンズ脱着の際に瞼を強く引っ張るような習慣があると、上眼瞼の健膜のずれが生じて瞼が下がることがあります。アレルギーなどで強く瞼をこする人も要注意です。治療は手術しかありませんが、改善されない場合もありますので、よく医師と相談されたほうがよいですね。

強度近視

小学校5年生の息子が学校の視力検査で0.5といわれました。去年は1.2もあったのに、親としてショックでした。息子も神妙な顔をしております。これ以上悪くならないようにするにはどうしたらよいのでしょうか。

このような方々が視力検査の頃多く受診されます。ほとんどが近視による視力低下です。小児ではゲーム、大人ではパソコンとスマホが原因として目立ちます。現代社会を反映していますね。すなわち近くを長時間見続けるためです。近視の人は眼球が後ろに伸びていることが多く、環境要因と遺伝的素因が関係するといわれております。最近、強度近視と失明について多くの研究が行われるようになりました。社会的損失が大きいためです。強度近視では小学校からかなり近視が進行し始めており、将来 緑内障、網膜剥離、黄斑変性症、白内障、眼底出血などになりやすいことがわかってきました。近視予防用の特殊な眼鏡その他も研究中ですが、今のところ特に有効で安全確実な予防法がありません。したがって、勉強のときは明るいところで離す、スポーツするなどアウトドアに努めたほうがよいでしょうね。

アレルギー

この時期は花粉症で眼が痒くなり、コンタクトレンズが着けられなかったり、時にはまぶたが腫れたりして辛いです。どのような対処法がありますか。

今年も2月下旬からスギ花粉がたくさん飛散し始めました。花粉症の方には大変な季節ですね。眼を取り出してタワシでゴシゴシこすりたいという患者さんもおられます。花粉症をはじめアレルギー疾患は、その物質に対して反応する特別な抗体が体内にできてしまうのが原因です。いったんできてしまうと、治療で簡単に取り除くことはできません。したがって、花粉などを防ぐのが一番ということになります。そこで様々な花粉症予防のメガネが市販されるようになりました。最近は普通のメガネ風や、サングラス風など見た目も工夫されてきておりますから、おすすめです。毎年、症状がひどいことがわかっている方は、2月初め頃から漢方薬を内服開始すれば症状はかなり軽減されると思われます。また、ドライアイの場合症状がひどくなりやすいのでヒアルロン酸などを頻回点眼して、付着する花粉を少なくする必要もありますね。強くまぶたをこすると腫れてきますから眼科で適切な薬を処方してもらいましょう。

コンタクトレンズ

18才の私の娘です。4,5日前から眼がゴロゴロすると言っておりましたが、昨日から痛みと充血がひどくなり、かすんで見えるようです。いつもソフトコンタクトレンズを長時間つけております。このまま様子をみても大丈夫でしょうか。

コンタクトレンズによる角膜障害と思われます。至急眼科専門医を受診して下さい!
角膜障害で重症な場合、角膜潰瘍といって角膜が濁り、進行すれば失明することもありますよ。ソフトコンタクトレンズはハードコンタクトレンズに比較して直径が大きいため角膜の酸素欠乏を起こしやすく、角膜の表面が障害され、細菌が繁殖するのが原因です。
まれに水道水のアメーバにより潰瘍になることもあります。コンタクトレンズによる様々な眼障害は最近増加しております。長時間装用や手入れ不良が原因として多いのですが、インターネットや通販で買った人が障害を起こして受診するのも目立ちます。重症になると点滴したり入院治療になったこともあります。
コンタクトレンズは法律で医療用具に指定されておりますから、必ず眼科医の定期検査が必要ですね。

黄斑変性症

祖父が最近視界に欠けた部分があるといい、眼科で診てもらうと「加齢黄斑変性症」と診断されたそうです。どのような病気なのでしょうか。

最近よく耳にされることが多いと思いますが、実は欧米では失明の第一位として恐れられている病気です。
症状は、見ようとした中心がぼやけたりゆがんだりして見えにくいというもので、網膜の中心の黄班がおかされる疾患です。50才以上に多く年令に比例して多くなる疾患です。
視力低下もさまざまで、中には大出血で全く見えなくなってしまう重症型もあります。原因は遺伝子の異常に環境要因が加わって発症するといわれております。加齢、喫煙、高血圧、心疾患など酸素欠乏が原因という説や、食生活の欧米化が原因という説もあります。
日本では現在、糖尿病、緑内症に次いで失明の第三位ですが、高齢化社会となり特に注目されるようになりました。統計調査では潜在的な患者数は欧米並みということもわかってきました。最近は検査や診断、治療の進歩が目ざましいですが、失明率の高い疾患に変わりはありません。

視力低下

58才男性ですが、左右の視力に差があり、右目が0.4で、左目が1.5です。以前は右目が0.6だったのですが、右目のみ視力が落ちています。このまま放っておいて大丈夫でしょうか。

視力が次第に落ちてくると、不安で落ち込んでしまいますね。
片目の視力低下にはいろいろな病気が考えられます。徐々に視力が低下してくるのは、白内障が最も多いでしょう。肝臓の病気があったり、糖尿病などがあると、白内障は年令より早く進みます。片目だけ先に進行することもよくあります。お酒好きな方と美食家の方は要注意ですね。
次に疑わしいのは緑内障です。一般的には両眼ですが片目だけ中央まで視野が欠けてくると視力が低下しはじめます。
その次に考えられるのは網膜静脈の閉塞により眼底出血が起きている場合です。進行はやや早めです。眼底出血では黄斑変性症が最近増加しております。進行の早さも、視力低下も多様です。
その他にも網膜の中央に繊維が張ってくる病気や、働き盛りの人に多い中心性網膜炎その他様々な病気があるので、早めに眼科に行かれたほうがよいと思います。

糖尿病

先日糖尿病と診断され治療を始めました。先生に眼科に行くように言われましたが目は問題なく見えています。それなのに眼科に行くべきなのはなぜでしょうか。

糖尿病になるといろいろな合併症が起こりますが「見えなくなるのが一番つらいです。」と患者さんからよく言われます。すなわち糖尿病は失明することの多い病気として恐れられております。
なにしろ糖尿病人口約900万人のうち15%の人が網膜症を発症しており、さらに増加しつつあります。失明する主な原因は糖尿病による血管障害です。
すなわち、眼底に出血を繰り返しながら繊維がたくさん生じて網膜剥離が起こったり、血管から出た水が網膜の中心にたまってきたり、新生血管という悪い血管のために眼圧が高くなり重症の緑内障になったり、視神経が直接に障害されたりなど、さまざまです。
ただし、早期に発見できて適切な治療をすれば、失明に至ることはありません。糖尿病で最も厄介なのは、視力低下する頃にはすでに網膜症が重症化していることがほとんどだということです。そのために内科の先生が言われたのですから、ぜひ眼科で検査してもらって下さいね。

白内障(1)

祖母が白内障と診断され、手術を勧められたようですが、生活できる視力もあり、手術に不安もあるようなのですが、どのような場合手術するべきでしょうか。

生活に困らない視力があるのに、手術を勧められたのでは、さぞ驚かれたでしょうね。しかし、60才を過ぎていれば、ほとんどの方が多かれ少なかれ水晶体の濁りが発生、すなわち白内障があると考えてよいでしょう。
ではいつ手術をするべきか。その例をあげてみますと、家事や仕事や趣味、身のまわりの生活などに視力が原因となる支障が生じてきたときや、自動車運転免許がどうしても必要だが通りそうもないとき、一人暮らしで買物などに不自由さを感じてきた場合、余生をよりよく過ごしたいと思うとき、などがまず考えられます。
そして、実際に手術する場合は現在の健康状態や、ご家族の状況など、多角的な判断が必要です。しかし、最終的には「ご本人の意思と、ご家族の考え、医師の判断の三つが一致したとき」が手術をする時期だと思われますのでよくご相談されてはいかがでしょうか。

白内障(2)

知人が白内障手術をしたのに、あまり見えがよくならない上、何かゴミが飛んでいるように見えるそうです。そう聞くと手術に踏み切れないのですが,他に治療法はないのでしょうか。

よい視力になるのを期待され手術を受けたのに、すぐに見えるようにならなくてはさぞ不安でしょうね。その原因はいろいろ考えられます。まず高齢の人や手術前から角膜や眼底に疾患がある人、眼内レンズの度数や位置のずれ、難しい白内障手術だった場合、術後に何か異常が起こった場合などがあげられるでしょう。ゴミが飛んでいるように見えるのは眼球の中の硝子体の濁りです。手術前からあった濁りが手術後に気になる場合や、手術の時に発生した濁りの場合もあります。これらには解決できるものもありますが、一概にはいえないでしょう。
白内障の治療は手術以外にはありません。しかし手術機械と手術方法の進歩により、昔より格段に短時間でできるようになりました。ただし人の眼はひとりひとりちがうので、不安がある場合はよく医師に話を聞かれてから判断することをお勧め致します。

白内障(3)

「白内障の手術は簡単で、5分で終わり、すぐに見えるようになる」と、聞いたことがありますが、本当でしょうか?

結論からいいますと、必ずしもそうではありません。白内障の手術時間は手術の難易度に左右されます。手術の難しい例は、高齢で白内障が進み過ぎて水晶体が石のように固くなっていたり、逆に牛乳のように融解している場合。水晶体を支えている繊維がすでに切れてしまっている場合。瞳孔が開きにくく手術中にさらに小さくなる場合。瞳孔の癒着が高度の場合。水晶体の嚢(膜)がうすく破れやすい場合。緑内障が高度に進行している場合。 糖尿病やアトピー、喘息その他全身疾患がある場合などいろいろあります。手術前に大体わかりますが、手術中に発見され、ドッキリすることもあります。手術中にも緊張して眼圧が上昇したり、出血が多かったり、また手術後にも、眼圧が上昇したり、炎症が強くなったり、入れた人工水晶体が打撲や眼球をこすって偏位したり、人工水晶体の後ろに膜が張ったり様々なことが実際起こっております。したがって術前によく説明を聞かれるとよいでしょう。

飛蚊症

視界に何か虫のようなものが浮いて見えます。眼科で「飛蚊症なので様子をみましょう。しかし大きな病気の場合もあるので定期的に来院してください」と言われました。大きな病気とは何が考えられますか。

大きな病気の場合もあると告げられると心配になってしまいますね。
しかし飛蚊症の多くは、もともとあった眼球内の硝子体の濁りか、加齢により自然に生ずる濁りです。硝子体はゼラチンの様に繊維性の物質なので本来完全に透明ではありません。
お年寄りが「何か見える」と言ってもボケてしまったなどということではないのでご安心下さい。ただし飛蚊症でも最も治療を急ぐ病気としては、網膜剥離、次に眼底出血を起こす様々な病気、たとえば糖尿病、黄斑変性症、網膜静脈閉塞症、網膜細動脈瘤などがよく見られます。
その他ぶどう膜炎など炎症による濁りの場合もあります。これら病気のほとんどは初診のときに診断がつき、治療開始になることが多いです。たとえば網膜剥離でも軽度の段階ならば、その日にレーザー治療できますが、進行していれば手術しないと失明してしまいます。
したがって飛蚊症があったら、早めに眼科で検査されたほうがよいでしょうね。

緑内障(1)

検査で何度か「眼圧が少し高い」と言われました。眼圧の上昇は緑内障の原因と聞きますが、予防法はありますか。また、緑内障になった場合の治療法も教えてください。

「眼圧が少し高い」と言われれば心配で枕を高くして寝られませんね。
しかし眼圧は常に変動します。日本での大規模な疫学調査の結果、なんと40才以上の約20人中一人に緑内障が発見されました。そしてそのうちの多数が正常眼圧緑内障でした。眼圧が上がるタイプの緑内障はむしろ少数派でした。
その一方、眼圧が常に高めでも治療の必要のない高眼圧症の方も多く来院されます。緑内障は 『素因のある人に発症する進行性に特徴ある視野狭窄をきたす疾患』 ですが、眼圧を低くコントロールすれば進行が遅くなることも確認されておりますから治療は、点眼、レーザー、手術などで眼圧を下げるのが中心となります。
最近は点眼薬の進歩により、ほとんどの方は点眼治療のみとなってきておりますが、早期発見が第一と思われます。

緑内障(2)

祖母、母親が緑内障で通院しています。私には現在症状はないものの、強い近視で、定期検査では眼圧が高いと言われることもあります。緑内障にならないようにするために気をつけることはありますか。

直系の親族に緑内障の人がおられると、自分もなってしまうのではないかと、さぞご心配でしょうね。
確かに同じ血縁者内に発症する確率は低いとはいえません。そこで世界中で緑内障の遺伝子の解析が行われております。将来には血液からある程度の診断がつくようになることが期待されます。
強い近視の場合、通常より若いうちに緑内障が進行することがあるので眼圧が高い場合はとくに注意が必要です。多数の緑内障の患者さんを長年診察してきましたが、仕事熱心で几帳面でやや神経質の方が多い印象です。緑内障は、血液循環の障害が原因という説が有力ですから、タバコはぜひやめましょう。低血圧はむしろ危険因子なので内科的検査も必要でしょう。アルコールやコーヒーは適度ならばよいという説もあります。
動脈硬化やストレスの予防につとめ、軽い運動や、ゆっくりぬるめのお風呂に入る習慣もよいでしょう。

ドライアイ

36才の男性会社員です。最近仕事中に目の疲れがひどく、かすんだり、まぶしかったり、乾燥感や頭痛と肩こりもあります。仕事は経理事務で、パソコンも長時間使っております。よい治療法はないのでしょうか?

目が疲れても仕事に追われてさぞ辛いでしょうね。現代社会ではパソコンで一日中仕事をせざるを得ない職場も多く、この様な症状を訴える方が増えております。これらの症状から考えられるのは、ドライアイと眼の調節力の低下です。ドライアイは涙液の異常により眼の表面の角膜と結膜が乾燥する状態です。涙液は外側から油層、水層、粘液層の3層構造をしており、どの層の異常でもドライアイが起こります。治療はヒアルロン酸ナトリウム点眼が主に使われておりますが、最近は粘液層を改善する点眼薬も出てきました。重症な場合は涙の排水を止める涙点プラグが著効します。乾燥予防のゴーグルも効果があります。また、眼の調節力は年齢に比例して低下していきます。近業では調節する筋肉に緊張状態が続くことにより、眼精疲労がおこります。場合によってはパソコン用眼鏡も必要でしょう。

網膜剥離

32才女性です。昔から強い近視です。5日前、突然左眼に小さな点がたくさん見え始め、次第に数が増えてきました。2日前から下の方に雲がかかっているようにみえます。眼科へ行ったほうがよいのでしょうか?

網膜剥離がもっとも疑われます。その場合は手術をしないと完全に失明してしまうので至急眼科を受診して下さい。網膜剥離はカメラのフィルムがはがれてしまうのと同じです。症状は、初めは細かい点がたくさん見えたり、髪の毛やクモの巣がかかってきたように見えたりするのですが、進行してくると上とか下とか見えない部分が出てきます。中心までくるとほとんど見えなくなってしまい、手術しても完全には前の視力には戻りません。原因は網膜に裂孔という穴ができたためです。裂孔から網膜の裏に水が入り込み進行性にはがれていきます。裂けてくるタイプでは出血で急激に見えなくなってしまうこともあります。裂孔はかなり前からあることが多いので、眼科検診で裂孔を確認してレーザーで治療すれば手術しないですみます。お暇があれば眼科検診されるのをおすすめ致します。